今日もイワシ、はぐれてます。

海のような広い心で。

今日は、自分の母校に呼ばれて卒業生として講演を行ってきました。

私は教育系の大学のため、教育関係に興味がある高校1,2年生にお話をしてきました。

 

本当に、学びが深かった。そして、自分の現在位置と、今までの成長の歩みを感じることができました。

 

私の歩みとして、少し振り返らせていただきます。

私が教職に興味を持ったのは小学生の時でした。アニメの『暗殺教室』を見てから、こんなクラスで勉強を受けたいなとか、こんな先生良いな、なんていうくらいの感覚。

そこから、リーダーになって、先生がいなくてもクラスは動いていくことができるということを知り、それは教員もやっていることが同じであるのでは?と思いながら卒業。

中学校では職場体験学習を通して小学校に実習生のような感覚で行かせていただき、自分の夢、将来を確信しました。そこから、今の大学を決めるのに時間はかかりませんでした。その大学受験をスムーズに行うために、学校推薦の取得やそれに見合った成績を有利にとるために高校を選択しました。

既に将来も、大学も決まっていたため、やるべきことは勉強だけであり余裕をもって、しっかりと受験をこなすために学習を続けることを決めました。

高校の先生方のサポートや、家族のおかげもあり、計画していた通りに受験を乗り越えて、今本当に学びたいことを学び、教員になりたいと思っています。

 

自惚れかもしれませんが、高校に入ってからいろいろな同級生と話して、そういった展望をもって1,2,3年を過ごしていた人はあまり多くなかったと思います。別にそれが良いとか悪いとかは無いです。

 

でも、おそらくあまりいないケースということもあり、今日は何を話すべきか。特に高校での様子はどうするべきか悩んでいました。

 

でも、今日お話を聞いてくれていた子どもたちは皆真剣であり、少なくとも教育という分野に関心を持ってくれている子どもたちでした。

ありふれた話を聞きたい人もいるだろうけれど、そうでないパターンを聞きたい人、そこから何かをつかめると思っている人がいるかもしれないと思い、自分のやってきたこと、思っていることを精一杯伝えてこれたと思います。

 

話しているとき、待機しているとき、本当に多くの成長を感じました。おそらく、自分が学んでいた場所にいることもあり、三年前と比較して考えることができたのだと思います。

 

自分には、まず本当に余裕ができたなと思いました。クラスの前で、自分の過去や、これからについて語る。友人にはできたかもしれませんが、クラス全体はどうだったでしょうか。それも、一人一人の顔を見渡しながら、クラス全体に語り掛けるように、響くように。この変化は間違いなく大学で経験したことの賜物だと思います。高校までは、正直勉強という尺度でしか図られていなかった個人が、それ以降はその人の持つ特性、個性、長所が顕現するように感じます。それは、勉強という尺度では測ることのできなかった、「大勢の前で余裕をもって、話すことができる力」だったり、「対人関係でのスキル」だったり。PCなどデジタル系の能力だって高校までは開花する場所などなかった物です。けれど、自分が高校までに勉強以外で積み上げていたものは、適した場がしっかりあることで、開花し、おそらくそれが自分に合う職業につながっていたりするのだと思います。それもまた縁。

他にも、今まで話したことのない人でも、自分から話したり、サポートすることができるということも新しく実感したことでした。私の大学では本当にグループ活動など共同で行う活動が多く、皆がコミュニケーションを高いレベルで取れる人たちだということを知っています。けれど、その中で自分も学ぶことで、大学外でしっかりとそれを発揮することができるようになったなと思います。これはやはりつながる力の根底となる部分だと思います。

 

こういったように、同級生と話すこと、後輩と話すこと、そして当時担当してくださっていた先生方と話すことで、自身の成長がとても分かりやすかったです。

 

その後の懇親会では、教育実習の話題など、当時の先生方と多く話しました。

皆さんが私の目指す先生であり、超えていきたい目標でもあります。

そして、おそらく学生の時は、教員と生徒という関係性で、それに見合った会話をしていたと思います。

 

けれど、今は違う。教員を目指して学ぶ人間と、教員になり学ぶ人間同士の会話ができるようになりました。指導案の話とか、学級経営の話とか。教え方とか、先生同士の関係性とか。

学生の時には考えなかったこと、話せなかったことが今はできるようになっている。

対等なんかではなく、圧倒的にまだまだ自分は足りていないけれども、それでも教員をやっている、特に担任までしてくださった先生方と、教育について語ることができる。

あぁ、ここまで来たんだなぁ。と心から感じます。

本当に尊敬する先生方ばかりであり、また今日話すことで、今の自分の現在地と、先生方との距離を体感することができました。

実践も、経験も多く必要だと思うけれど、それでも学ぶこともまだまだ残っています。

単純に高校生の前でお話ししたことも、自分の教員になる上での本当に良い経験になっていると思います。

 

講演が終わった後、私の大学に興味をもって質問をしに来てくれた子どもたちが何人もいました。本当に真剣で。こういった子どもたちが先生になって、子どもだけでなく、その保護者の方や、そして一緒に働いている先生方、同僚、そして教員になっていくだろう後輩。そういった人が、一人残らずみんな幸せになってほしい。それを作れるのが教員の仕事のいいところでもあり。

 

だから、私はもっと学んで、実践して。引っ張っていけるようななんていうのはおこがましいので。みんなで集団として変わっていけるような、そんな先生になりたいと思いました。