学習発表会当日を迎えた。
自分が勤務する学校は、文化祭や音楽祭と異なり、学習発表会という形式をとっている。
それぞれ難しさはあると思うが、私にとっては一番難易度が高い形式だと思っています。
文化祭は展示等それまでの準備が試されますし、音楽祭は音楽の授業の充実が求められる。
ですが、学習発表会はまさに自由。
テーマも、内容も自由。
総合でも、国語でも、体育でも、なんでも良い。
そこを、どう子供達に意欲が生まれて、やりたい、と言う環境を作っていけるか。また、その内容がどうであるか、というところで難しさを感じます。
また、単学級であり、初任者だからこその経験不足もあり、完全に1から作り上げることになった発表会。
さて、発表会に関しての想いは昨日も書いたように。
子どもたちのすごい姿を多くの人に見て、知ってもらえる機会。
それは何より、自分の「子ども集団は有能である」ということを証明していく最高の機会なわけです。
だからこそ、楽しみでした。
準備期間には、相当な時間を費やしたと思います。
算数や国語、社会など自分が担当する教科はこの時を見越して少し早めに進んでいました。
そのため、物品作りやシナリオ作りに時間を取れたわけです。
今回の発表は、まさに子供達が自分たちで作り上げたもの。
私が問いかけたのは、何を学んできて、何を伝えたいのか。せっかくたくさんの人が来るのだから、何か伝えたいことはないのか。
ただそれだけでした。
それを踏まえて、テーマが決まり、方法が決まり、分担が決まっていきました。
実際話し合いを子供達主導でやるわけです。
今までそういった経験はほとんどない。
でも、できると信じているので、できるのです。
確かに、こちらが1分で思いつくことを、彼らは1時間かけて話し合いました。
でも、それが良い。
それがあったからこそ、全員が同じ方向を向いて、モチベーションという下地を作ることができたのだと思います。
分担は、小道具、シナリオ、クイズでした。
それぞれが、自分の持ち味を生かしたチョイスをして。私は、それを否定しませんでした。
台本化する作業の必然性で、私はシナリオにつきました。
すでに面白いのは、シナリオを書くやる気がある人が入ってきているわけです。
一言だけ、助言をしたのを思い出しました。
「自学の時間に、考えてきたら?」
ヒットするかはわかりませんでした。
ですが、翌日そのうちの一人は自学ノート5ページにもわたるシナリオを考えてきました。
それを元に、みんなで考えていきました。
そもそも、1学期総合でやってきたことは、SDGs等から環境問題について考えること。その中で自分の気になるものを調べ、発表すること。
多かったのは、地球温暖化、ゴミのポイ捨て、絶滅危惧種。
それらを伝えるために、どう劇に落とし込むかが問題でした。
ですが、彼らは思いついた。
主人公は、たまたま昨年学年で作ったマスコットキャラクター。
主人公が、川でゴミを捨てている人を見かけ、その時にゴミまみれのカメに出会う。
ゴミだらけの竜宮城でゴミ拾い。
次は森林へ。そこで絶滅危惧種のレッサーパンダと出会い、ハンターを倒し、緑を増やすために植物(今回は学習で関連させるためにマコモダケを植える設定にした)を植えることに。
最後は北極へ。しろくまたちから話を聞くことで、地球温暖化の現状が見えてくる。
そして、劇が終わった後の、全員揃っての会場全体への語り。
会場の人にどうなってほしいのかを訴える、メッセージ性のあるシナリオでした。
というのを、子供達が考えた、というのが非常に素晴らしいところ。
小道具やクイズも、彼らは1から作った。オリジナリティあふれるものたち。
この時点で、どの分担においても、子どもたちの「やりたい!」が最優先されている状態です。
だから、生き生きとしているし、楽しそうにしている。
その姿が、何よりうれしいのです。
さて、本番。
なんと、突如の一名が欠席となるトラブル。
ですが、彼らはすごかった。
朝早めに集まり、作戦会議を行う。
そもそも、彼らは長い台本をそこまででほとんど暗記していました。それもすごい。
ですが、仲間たちの台本も覚えている人が多かったのです。
だからこそ、早急に対応して、誰かが欠けている状態でも、いつも通りを作れたのです。
これはやはり、誰かに与えられた台本・役ではなく、自分たちで考え、自分たちで決めた役だからこそ、暗記も代わりもできたのだなぁと思うのです。
本番は、自分にとっても一瞬でした。
私は、タブレット三台同時操作ということをなんとかやっていましたが、子供達よりは大変ではない。
彼らの完成度は。100点中200点の出来だったと思います。
それぞれが練習以上の声量で、動きで、真剣さで。
本当に、よく頑張ったなぁと思います。それほど、すごかった。
一年目として、この経験ができたことが、すごく嬉しかったです。
子どもたちの表情も、実に晴れやかなものでした。
1学期から始まり、学級主体でのイベントはこれが初めてです。
学級での成長を、心から感じる一日でした。
また、集団の凄さを、改めて感じる、そんな一日であったと思います。
学習発表会が終わった後に、先生方からも大変嬉しい言葉をいただきました。4年生の発表、すごかったね、と。
私にとって、複雑で、でも嬉しい言葉がありました。
「お疲れ様でした。本当に先生があのようなものを作ったのがすごいと思います。」という言葉。
でもね。これは僕が作ったんじゃないんですよ。
だから、すごいんです、ということ。
ま、子供達にそういっても、2割はそうではないというでしょう。
私の腹をよくわかっている。シナリオも、道具も、クイズも。
教員の想像があって、こうなってほしい、というのも感じとって。
でも、教員の想像の、少し外側まで、完成度を持っていく。
発表という、こちらが手を加えられない状態であるときこそ、彼らは予想を、こちらの規定する限界を超えてくるものです。
あぁ、面白いなぁと思います。
さて、午後は6年生が校内でお祭りをするということでそれの手伝い兼参加者として。
大人気なく、射的では優勝をかっさらう。
うちのクラスの子達が、「せんせーやらないの?俺こんなに点数とったよ?」とくるものなので、ウォームハート・クールブレインで荒らす。
子供達にお化け屋敷も誘われたのですが、途中で機械系のトラブルが発生したこともあって、そちらに急遽向かう。
ま、不平等になるよりはいいです。
カラオケブースもあって。
声が出ないので、本調子ではないものの、6年生にあっという間にマイクを持たされ、低音で歌える曲を歌う。
今回のお祭りは保護者の方もお手伝いとして参加していただいており、子供と親が協力して、学校の児童や地域の方を呼ぶというもの。
カラオケも、多くの人に聞いていただきました。ま、私は自分の世界に入ったままでしたが。と、教務室で後から言われました笑
とてもいい雰囲気だったのです。
保護者も和気藹々として。子供達も楽しんで。
地域の方も、参加してお話しして、盛り上がって。
私は、教員という立場でありつつ、その場の監視ではなく、純粋に楽しむ一人としていたからでしょうか。
そういった穏やかな雰囲気をしっかり感じました。
子供も保護者の方も、あ、先生ってこういう感じなんだね?ということもわかっていただけたかもしれません。
子供以上に楽しんで。でも、それが伝わると、周りも楽しくなってくる。
学校を中心として、子供、保護者、地域がつながっていく。
そんな良い空気感を、体験することができました。
こういう雰囲気、やっぱり好きだなと。
そして、学校とはこうであるべきだなとも。
本当にいい一日でした。
風邪が悪化しないことを祈りつつ。
明日から埼玉へ通院です。
バタバタですが、乗り越えます。
最後に。子供達や、保護者の方、地域の方々、そして先生方に。感謝。