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海のように広い心で。

2025/6/20 第3回元西川研究室『学び合い』の会

今回も無事に元西川研究室『学び合い』の会を開催することができました。
概要については、別のブログ記事でまとめているのでそちらを。

今回の記事では、今回の『学び合い』の会で自分が考えたことを中心に書いていきたいと思います。

そもそも、この会には初任者だけでなく、『学び合い』を何年も実践されている方々も参加してくださっています。

他の会や越後の会で登壇していただいた方々が参加してくださったり、本当に恵まれている会だなぁといつも感じます。

そんな方々に話を聞いていただけたり、相談に乗っていただけるということが、どれだけ初任者としてありがたいことか。

職について、実際に対面であったり直接見学させていただける時間が減ってしまった今ですが、それでも「オンライン」という特性を活用してつながりが残っていたり、相談に乗っていただけるのが今の自分にとってすごくありがたいことです。

今回の会では、自分にとってより『学び合い』を深めるための時間になったな、と感じています。

私自身の、最近の課題がありました。
授業では『』の考え方で実践をしており、なるべく説明は端的に、子どもたちが協働する時間を多くとっています。

『はいどうぞ』の課題も少しずつ変えていって。
前回の単元では、単元計画やテスト範囲、漢字について最初に全て紙ベースで渡し、次の授業のプリントを前の時間に配布しておくことで予習を可能にしました。

振り返りの仕方についても、少しずつ考えるようになってきました。

今回の単元では、自分は一切説明をしなかったのですが、自分が主導した授業と比較しても、点数は変わらない、もしくは上昇する結果となりました。

しかし、やはり学力的にもまだ伸び代がある。

ということで、次の課題はそこかなぁと思っていました。

実際、学級の雰囲気や横のつながり、協働の場面は毎日良くなってきています。
こちらの本音を受けて、集団として変化しようとする場面が見られてすごく良いです。

さて、あとはその伸び代の部分。

今回は、以前大学時代に見学させていただいた、神奈川県の藤田先生が参加してくださり、夜遅くまで相談に乗ってくださいました。

実は、藤田さんにお話を伺いたい、と思っていました。

というのも、学習的に、『学び合い』ですごく実績を残されている方ですし、自分が見学させていただいた時も、『学び合い』をベースに(というか、『学び合い』なんだけれども、その完成度がすごい、と言えばいいか)ICTや教材研究によって学習をより濃くしている実践でした。

それは、以前の授業見学のブログを見ていただければわかると思います。

そして何より、子どもたちの授業の点数や、社会科の理解度、受験での点数的にも大きく上げることができている実践です。

つまり、自分の今課題としてる部分をなんとかしていくために、とても参考にさせていただいている方です。

ということで、お話しさせていただいた内容について振り返っていきます。

<教材研究について>
『学び合い』では、教材研究は不要、と言われることがありますが、どうなのでしょうか。

私は、教員次第だと思っています。

普通に一斉指導するよりも「マシになる」という考えのもとで『はいどうぞ』をやれば、確かに「マシ」にはなる。

ただ、「マシ」になった分得点は上がりますが、さらに上昇させたい、集団の学びを深めたいとなれば、話は別です。

単元でのより緻密な計画(どの順番で、どのように学習すれば学習者の理解の基盤を造成できるのか)、手法、教材の読み込みと分析、つまづきポイント、、、

要は、一斉指導でやる教材研究と、ここは変わらないと思います。
それを、授業で長々話すのか、全て一つの『課題』に集約させるのか。その違い。

ですが、それをやっていくと、「マシ」以上の学習ができると思います。

その点、藤田さんは私のとって教材研究や課題作成のプロという認識です。

私の課題は、まだまだ甘い。
テストをもとに作成していますが、それだけ。
学習の面白さや議論の段階に持っていけるほど、計画も教材への読み込みも足りないわけです。

ここは、『学び合い』があるから、と大学で少しサボってきた部分でもあると思っています。

ということで、教材研究についてお話を聞く。

まず、教材研究とはいつするものなのか、という話。

普通だったら、放課後や休みの日などを挙げ、その授業をする前ということが多い。

ですが、教材研究で大事なのは、『授業中に行うこと』。

子どもの学び考える姿こそ、最強の教材研究なわけです。

確かに、プリントをやっていても、つまづくポイント(バラバラではありますが、)の傾向があったり、説明が端的ではなくわかりにくかったり。
子供達の理解度は実際に集団を見ていればわかります。

そういうところで、教材研究を行う。
そして、次の授業に活かしたり。
そもそも、授業中に「後出し」で追加したり、変更したり。

『学び合い』では、後出しは、、と言われることがあると思いますが。

結局、それは形の話かと思います。

大事なのは『学び合い』は考え方であるということ。
子供たちの一生涯の幸せを願い、それぞれの『観』をしっかり理解していることが大事。
そこから外れなければ、良いはずです。

より集団をよくしたい、子供たちのためになる、と考えるのなら、やっても良い。

やはり大事なのは、『型』ではなく『考え方』であるところ。

授業での課題についてですが、これも同様です。
最初から、完璧なものを作ろう!とするのではなく、授業中に子供たちの学ぶ姿を見ながら、作っていく。新しく提示したりしていく。

藤田さんは、それを「楽しい!より子供たちがわかるようになる!」という考え方のもとで行われていました。

また、今回非常に参考になったのは、教員のマインドについてです。
授業もそうですし、『学び合い』の会でもそうですが、藤田さんはいつもニコニコされています。

授業も、会話も、すごく楽しんでいるのが伝わります。
授業では、そういった表情が無意識での子供達への肯定になっていることがわかりました。

自分の授業でも、ニコニコしているとうまくいくものです。
理由を科学的に言おうと思ったらいろいろあると思いますが。

先生が楽しんでいて、ニコニコしていたら、学級の雰囲気も明るくなる、そう思いませんか?

そして、宿題もそうだ、と言います。
教員自身が、宿題を負担だと思って出すから、負担になる。
それが楽しいものだ!と言えば、楽しくなる。

でも、その先生の言葉は、すごく影響力があると思います。

そして、それは対子供だけでない。

「自分」にとっても、です。

藤田さんもおっしゃっていましたが、そもそも宿題をしたりするのは好きではなかった、勉強も。

でも、「楽しいぞ!」と語り続けていることで、自分もなんだか楽しいのかもしれない、と思うようになってくる、と。

だから、語る言葉は、何も自分の行動についてだけでなくても良い。
自分がこうなりたい、こうなったらいいな、と思うことを。
子供集団だけでなく、自分に対しても語り続ける。

そうすると、自分も子供集団も変化してくる。その言葉が、現実になってくる。

確かに、と思います。一種の自己暗示。

「楽しそうにやる、もっと面白くやる。」
それが、藤田さんの実践からとても伝わってくるものです。

一斉指導のスキルを上げる方法についても。
ボイスレコーダー
これは西川研究室にいた時も言われたことです。

自分の授業を聞き、撮り、自己モニターする。

自分の話していることにはいくつか分類できて。
それを聞いていくうちに、無駄な部分が明らかになっていく。

それを削っていくことが、大事。

ありがたいことに、ボイスレコーダーは一つ持っています。
そして、タブレットがあれば授業も撮影できます。

少しずつ、明日から自己モニターしていきたいと思っています。

さて、長くなりましたが、今回の会はまたとても濃い学びの時間でした。

『』の実践で、私が今悩んでいること。
それの解決策が幾つか出てきます。

おそらく、『自分』のこれからの課題となっていくのは。
教材研究と、そもそもそれらや授業を、教育を『楽しい、面白い』と思うことでしょうか。

もっと楽しく!もっと面白く!
そういうことを意識してやっていきたいな、と感じる会でした。

しかし、いろいろまだ考えることもあります。
それは、また別のブログで。

会に参加いただいた皆様、ありがとうございました!